活動報告
無電柱化は防災の要―中央区の安全で歩きやすい街づくりに向けて

NPO「電線のない街づくりネットワーク」主催のシンポジウム「無電柱化は新しいフェーズへ、災害対応の1丁目1番地」に参加しました。
無電柱化は景観向上だけでなく、防災、インフラ更新、観光振興、ウォーカブルな街づくりなど、多くの政策課題と関わる重要なテーマです。国や東京都の最新動向、そして専門家による議論から得られた知見を、中央区の街づくりの視点からご報告します。
無電柱化は災害対策の最前線
シンポジウムでは、能登半島地震で3,480本の電柱が倒壊・損傷し、救助活動や復旧作業の大きな障害となったことが紹介されました。
内閣府からは、首都直下地震対策において無電柱化が「災害対応の1丁目1番地」と位置付けられていることが改めて示されました。
人口や都市機能が集中する中央区においても、災害時に道路を確保し、救急車や消防車が確実に通行できる環境づくりは重要な課題です。
国・東京都の取り組みは新たな段階へ
国土交通省からは、2026年6月に公表された第3次無電柱化推進計画について説明がありました。
また東京都では、「東京における宅地開発の無電柱化の推進に関する条例」が令和8年秋から施行予定となっており、指定区域内では宅地開発時の新たな電柱設置が原則認められなくなります。
無電柱化は今後、単なる推奨ではなく、制度とルールによって着実に進める段階へ移行していきます。
防災だけではない無電柱化の効果
シンポジウムでは、防災や景観だけでなく、経済や地域活性化の観点からも無電柱化の効果が紹介されました。
研究者からは、無電柱化された地域では地価が上昇する傾向があることや、歩きやすい空間の創出によって回遊性や賑わいが高まる可能性が示されました。
また、データセンターなど高度なデジタルインフラの整備においても、電力・通信網の地中化は重要な基盤になるとの指摘がありました。
中央区への提言
今回のシンポジウムを通じて、中央区では次のような取り組みが重要であると感じました。
インフラ更新と無電柱化の同時施工
水道管、下水道、ガス管などの更新工事と無電柱化を一体的に進めることで、道路を何度も掘り返すことなく、工事費や交通規制による区民負担を抑えることができます。
今後はインフラデータを活用しながら、効率的な整備を進めるべきです。
ウォーカブルな街づくりとの連携
無電柱化によって設置される地上機器についても、単なる設備としてではなく、ベンチや案内サインと一体化するなど、歩きやすく居心地の良い空間づくりにつなげる工夫が求められます。
高齢者、子育て世代、車椅子利用者を含め、誰もが安心して移動できる環境整備を進めることが大切です。
おわりに
無電柱化は単なる景観整備ではありません。
防災、インフラ更新、観光振興、地域活性化、ウォーカブルな街づくりなど、多くの政策分野と関わる重要な都市基盤整備です。
今回得た知見を今後の議会活動や政策提言に活かし、中央区が「災害に強く、歩いて楽しい街」となるよう取り組んでまいります






